2017年5月23日火曜日

いいクルマの『定義ができない暗黒時代』をぶっこわせ・・・

  なんで『クルマがつまらない』と感じるのだろうか? 理由はいくつか思いつくんですけど、
①日本メーカーのやる気がない。
②ドイツメーカーもやる気がない。
③米国・韓国メーカーは日本で売らない。
④フランスメーカーもやる気がない。
⑤イタリア・イギリスメーカーによる金持ち向けのクルマがなんだか凄そう。
⑥カーメディアがつまらないクルマを褒める。

  ①〜⑥までを要約すると、日本でクルマを買うヤツのほとんどが、固定概念ゴリゴリのオッサンやじーさんばっかり。彼らの先入観によって歪められた価値観が、そのまま日本市場の客観的イメージを形成し、いくらいいクルマを作っても高額な日本車は売れないから、日本メーカーはあまり真剣にクルマを作らない。ドイツメーカーはどんなクルマでもベタ褒めされるから、インドで50万円くらいで売られているカススペックのクルマを、ニヤニヤしながら日本で200万円で売る(それを買って満足するヤツも一定割合いる)。

  フランスメーカーだって日本市場じゃかなり差別的に扱われるので、価格設定に苦慮したりする。けど他の地域よりは高く売れるので日本からは撤退しないみたい。イタリア・イギリスのスーパースポーツはなんであんなに高いのか!?日本じゃ高くないと売れない!!ってことになっている(バブルの価値観が生きてやがる)。そしてどうもバカばっかりになってしまったカーメディアの示すものは、やたらとブレブレで『スタンダード』と呼べるものがない・・・『VWグループのクルマは絶対にいいクルマ!!』という協会の「コンプライアンス」だけは固守されているようですけど(これは冗談です!!ジョークです!!わかってるよね!!)

  『クルマ好き・じじい連合』の偏屈な価値観をぶち破って、時代の寵児に祭り上げられるような「スター」なクルマが出てこない状況になっちゃってますね。例えばトヨタが86を作れば、沢村さんとか西川さんとかフェラーリ・ライター連中は完全に上から目線で文句つけるし、マツダがロードスターを頑張ってFMCすれば斎藤慎輔さんは『小物入れがない』と完全否定するし・・・。ケータハムとかロータスとか手放しで褒めてますけど、世界的に見ても86やロードスターの方がはるかに存在意義は大きいと思うんですけど。ジジイなライターと自動車メーカー開発者との積年の確執に関しては我々クソガキの感知することじゃないですけどねー。

  ということで提案。日本のクルマ文化をもっと快適にするために!!
①日本メーカーのやる気のないクルマは買わない。
②ドイツメーカーのやる気のないクルマは買わない。
③カネに余裕がある人は並行輸入業車を使って米国・韓国車を検討してみる。
④フランスメーカーを励ます!!
⑤カネにめちゃくちゃ余裕ができたらマクラーレンかランボルギーニを買う。
⑥カーメディアを全部廃業に追い込む。

  どれでもいいけど、できることからやって行きましょう。まずは①と②。日本とドイツのクルマを『仕分け』しましょう。・・・と言っても誤解してもらうと困るけど、日本で売られている日本車やドイツ車に『悪いクルマなんてない』。島下さんとかいうライターは何を根拠に書いているのかわからないけど、マーチ、クラウン、パッソ、カローラ、プレミオ、ティアナなどはダメだっておっしゃるんですけど、これがダメだったら、欧州で売られているVWの激安廉価グレード車なんてどーなっちゃうの!?・・・まあ結局のところ『悪いクルマ』ってのはジャーナリストが作り出した幻想に過ぎないんですよ。

  マーチ、パッソ、カローラといった国民生活を支えるインフラとして作られているクルマの動力性能を、『スポーティさがなくそそるものがない』!!とかマヌケな結論をして平気で叩いているライターの『社会認識レベル』の低さにドン引きします(その手のコメントを私のクソブログに対してよこすオッサンはマジで笑えないです)。世の中の仕組みとか弁えない『お子ちゃま』が評論家とかやってんじゃねー(アホはクルマを語るな!!)。まあ・・・筋金入りのおぼっちゃま育ちとお嬢様育ちの2人が政治家やっていて、リーダー気取りで「党首討論」などしているなんとも絶望的な国ですから、評論家も読者も徹底的に感覚が麻痺しているのかなー。

  貧乏な人が「世の中が救ってくれだろう!!」なんてクソみたいな幻想を持ってはいけない。そんなことは実現不能なのは明らか。自力で這い上がって世間一般で金持ちと言われる水準にまでならないと、生きる価値のまったくない国が日本です(だからアストンマーティン買うまで頑張れ)。庶民の感覚なんてこれっぽっちも共有していないリーダー同士が同類を集めて『派閥』を作って国政を議論しているんですから、『NISA』とか『ふるさと減税』とか金持ちにしか意味がない政策ばかりが次々と実現するんです。発言・行動からも苦労知らず?にしか見えない『浅い』リーダーどもが、プーチンやトランプと渡り合えるのかい。

  ちょっと物騒な話をすると、昭和初期の政治もすでにこんな状況だったようですが、当時は『血盟団』という浄化組織がありましたし、悪い奴は殺されるという今よりも『信賞必罰』な時代だったようですね。さすがに現代の政治家もこのままだと殺されるリスクが高まることくらいはわかっているようで、いよいよ「テロ等準備罪」を成立させましたねー。こんなクソブログでテロ行為を正当化するだけでも、逮捕とかされそうで怖いですなー(私はテロには反対です!!私は政治家を殺したりはしません!!)。

  話を元に戻すと、要は日本市場でのクルマ選びで重要なのは、「いいクルマ」ばかりの中から「究極のクルマ」を探すという作業です。メーカーが持てる力の全てを注ぎ込んで作っているクルマじゃないと相対的に「浮上」できない。今売れているC-HRがそれに該当するモデルなのか!?トヨタのPRや国沢さんを筆頭としたカーメディアの大応援にややごまかされてますけど、このクルマはそもそもユニットがハマってない(と私は感じました)。「画竜点睛」っていうんですかね、これじゃダメじゃないっすか? プリウスのハイブリッドとオーリスのターボをそのまま流用するのが悪いというのではなくて、このクルマにロータスに提供している1.8Lスーパーチャージャー(220ps)を載せたグレードを作って、『トヨタは目一杯頑張りました!!』っていうならもっと素直に納得できるのですが・・・。

  ひどいこと言ってしまうと、ドイツ車の安いグレードなんて大体このジレンマにハマりますね。もうわざとダメなグレードを作っているとしか思えないです。523i、523d、318i、E200、C180、A180、CLA180、GLA180、ゴルフ(GTI、R以外の全グレード)、ポロ(GTI以外の全グレード)などなど。ポルシェは例外としてもその他はほぼ全滅です。

  やっぱりある程度のまともな『定義』が必要ですよ。前回も書きましたが、2ペダルでいいクルマを買うならフラッグシップセダンを選べ!!だけど、リストアップしたモデル以外はどーも気合が入ってないからダメ!!これ以外の小型モデルは原則3ペダルを楽しむクルマとして位置付けましょう!!・・・つーことで、人生に必要なのは「4輪DWBの2ペダル」もしくは「MT車」。もうこれだけ!!迷う必要なし!!・・・だけど少しだけ例外もありますよ!!(もちろんファミリーカーはまた別ですよ!!)

①VWゴルフGTI・・・このクルマは2ペダルでもよくまとまっていてOK!!
②BMW420iグランクーペMスポ・・・F30系の弱点をことごとく克服した執念に感服。
③BMW320iグランツーリスモMスポ・・・アイディアの勝利!!個人的にはファミリー枠
④アコードHV・・・ストラットだけど他の部分がよく磨かれていて無視できない。
⑤アテンザ・・・MTもあるけど、やっぱりATで乗るべき。他のパラメータも優秀。

まだ他にもあるかもしれないけど、この5台は文句ナシに「例外」適用!!どれもメーカーの意地がはっきりと感じられる「気持ちの良い」モデルです。ただし日本とドイツのメーカーならまだまだいいモデルが作れると思うんですよね・・・。カーメディアとオッサンユーザーがどっちもリタイアしたら、もっといいクルマできるんじゃないですか? もちろんオッサン達にも意見を言う権利は当然にあります!!しかしそこに「明確なミス」が存在すると思ったならば遠慮せずにどんどん叩くことが大事で、議論自体がもっともっと深まって「素晴らしいクルマの定義」がもっと明確になり、ユーザーが買うべきクルマを不必要に迷うことが少なくなればいいですが・・・。


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↓このメーカーはMTだけが取り柄なの!?
  

2017年5月17日水曜日

本当にいいクルマをガチで線引きすると・・・高級セダン編。

  クルマとはあくまで道具でしかないので、本来はそれぞれのユーザーの用途に合ってさえいればそれでいいものです。台所の間取りに合わせて冷蔵庫の大きさを決めるように、駐車場や近所の道幅に合ったサイズのクルマを選べばそれでいいんじゃないですかね。それでも「いいクルマが欲しいという欲望」はなかなか捨てきれないもので、自分の選んだクルマがいかにいいクルマであるかを誇示するためにブログで書いてみたり、どっかの掲示板に出没して愛車の評価を気にするなどなど・・・病的な行動が見られます。

  そんな「アホー」は放っておけばいい!!とも思うのですけども、国内外の自動車メーカーのやり方もひどいなー・・・ユーザーにはわからないレベルでコストダウンを盛り込んでみたりといったことがやっぱり多いですし、グレードやプラットホームを曖昧にするなどユーザーを煙に巻くようなクルマ作りにもやや疑問を感じるので、独断と偏見で「いいクルマ」「価値あるクルマ」というのを強引に認定してみたいと思います。納得いく結論が出せればいいですが・・・あまり自信はないです。

  まず世界基準を構築する高級車といえば・・・なんだかんだいっても日本の誇る名シリーズの「クラウン」だと思います。セダンというスタンダードなボデータイプを六十年かけて『工芸品』の域に達した!!とトヨタも自画自賛していますが、それだけの年月を通じて市場に支持されてきて、途切れることなく後継モデルを産んできたという事実だけでも『只者ではない』ことがわかります。実際に乗ってみると、やはりこれはレベルが違いますね!!・・・とりあえず感動できる。別にトヨタにヨイショする訳ではないですけども、このクルマに乗って「褒め言葉」よりも「批判」が先に出てくる評論家はちょっと胡散臭いと思っています。

  日本人の繊細な神経が極上の乗り心地を作ってきた!!これ輸入車に乗るたびに思うんですよ。確かにBMWなんかに試乗するとエンジンのストローク感などには感心しますけど、結構あからさまに欠点が露呈することが当たり前です。日本の上級モデルでは絶対に起こらないことが平気で起こる。ロードノイズがうるさいとか、ミッションが雑だとか、足回りから変にキーキーと音がするとか、右ハンドル車だと左足のスペースが圧迫されているとか、キックダウンした時のシャクリがひどいとか・・・。

  クラウン基準で輸入車を見ると、ちょっとかわいそうなくらいです。トヨタが縦置きATミッションを使い始めたのはずっと前からですけど、他のFRの輸入車は最近出てきたような縦置きミッションを使っている訳で、その洗練度からしてすでにかなりの差があります。輸入車はとりあえずクラウンに勝ちたかったらアイシンAWからミッションを調達しなければダメかも。それくらいに絶望的な差があります。

  島下泰久さんというライターがおりまして、この人はどうもクラウンに対して特に手厳しい意見をお持ちのようです。毎年年末に発売される「間違いだらけのクルマ選び」では調子に乗ってクラウンをボロクソに書いています。この人は大丈夫なのか!?と心配していたところ、徳大寺さんから引き継いだこのシリーズはどうやら売り上げが激減しているんだとか。クラウンのプロモーション戦略が全くセンス無い!!とか偉そうに書く前に本の内容自体がつまんねーんだよ!!(嘘です!!これからも続けてください)

  クラウンには他にもネタがあって超有名な辛口批評家が、目隠ししてクラウンHVの助手席に乗せられて、クルマの車種を当てるというチャレンジをしたところ、頭に浮かんだモデルは欧州車かマツダだった・・・そんなお粗末な結果になりました。10年前だったらどうやったらクラウンと輸入車&マツダを間違えるか?と思うのですが、現行モデルに関してはさ・・・沢村さんが間違えるのも無理ないですね。輸入車&マツダの個性がかなり弱まっていて、トヨタとの差を感じにくくなりました。この現状では運転しているならともかく、助手席で判断するのは相当に難しいと思います。本当につまらないこと言いますけど、「クラウンが正義だったのかー」・・・と思いますね。

  高級セダンの販売台数はラグジュアリーSUVに圧迫されていて伸び悩みが顕著です。日本では新車に1000万円とか払わなくても、300万円くらいでSクラス、シーマ、レクサスLSの中古車がたくさんあるので、これじゃあEクラスも5シリーズも新型にしたところで、なかなか売れない。せいぜい既存ユーザーに乗り換えを進めるための定期的なイベントになってしまっているようです。Eクラスも5シリーズもそれぞれDMが1〜2回来ただけでした。乗った感想はどちらも走りというよりは他の部分が魅力的なクルマになってますね。ただし商品力は確実に上がっています。どちらも先代は絶対無しでしたけど、現行は知り合いに相談されたらオススメしたいくらいです。私の先入観があるのかもしれないですが、クラウンに近くなったよなー。

  ちょっと整理すると、
①クラウンは元々優れた商品力 
②なぜかカーメディアでは批判が多い 
③プロライターの力量を持っても明確な瑕疵は見抜けない 
④世界の高級セダンはクラウンに近くなっている 

  さらに付け加えてると、現行のEクラス、先代の5シリーズになってこの両モデルはクラウンと同等のサスペンションを持つようになった(前DWB/後マルチリンク)。ミッションもトヨタ(アイシンAW)の縦置き用の質感に近いものへとアップデートしています(メルセデスは自社製、BMWはZF)。・・・なんでクラウンやフーガ(セドリック/グロリア後継)が、日本的なセダンとしてガラパゴス的に進化してきた仕様に、ドイツの世界的に有名なブランドの『顔』的モデルが寄せていくのか?

  「高級車を量販する」というやや矛盾した経営を行う
トヨタ(レクサス)・・・クラウン/マークX/レクサスLS/GS/IS/LC/RC
日産(インフィニティ)・・・シーマ/フーガ/スカイライン
メルセデス・・・Sクラス/Eクラス/Cクラス
BMW・・・7er/6er/5er
アウディ・・・A4/5/6/7/8
プジョー・・・508GT
ホンダ・・・レジェンド
キャデラック・・・CT6
マセラティ・・・ギブリ/クワトロポルテ
ジャガー・・・XJ/XF/XE
ポルシェ・・・パナメーラ

  これが日本で量販・市販される「高級セダン」に分類できるモデルの全てです。この中でホンダ、アウディ、プジョー以外は全て「クラウン型」に収束しています。『多様性』という意味では、かなり危機的な状況かもしれません。ホンダにするか、アウディにするか、プジョーにするか、クラウン型にするかの『4択』です。個人的には3ペダル(MT)に乗るという理由が無い限りは、このリストにあるクルマを選ぶべきだと思います。これ以外のモデルはフィットだろうがBMW3シリーズであろうが、基本的には程度の差こそあれ「低コスト車」という意味では同じようなものです。ただし・・・その低コストな設計の中でも、MTとは別の価値を持ったクルマもボチボチ出て来ました。次回はそれについて書きたいと思います。

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↓頭金なしリース(月額70000円)で車検等込み。新車に乗れるけど、これ安いのか?

2017年5月7日日曜日

世界の主流エンジンは全部で5種類に絞られた!?

  「日本で売られているエンジンの特色」 本来は私のようなど素人ではなく、カーメディアに長く携わってきたベテランのジャーナリストが著書などで説明することが期待される内容です。メーカーとユーザーの間にできる情報量の不均衡(格差)を少しでも是正するのがメディアの役割なんですけども、日本のカーメディアにおいては、格差を逆に増長しているような気がしてならないです。つい最近まで、多くのカーメディアでは「ガソリンターボこそが最先端のエンジンだ」とされていました。「日本メーカーも早く直噴ターボと取り入れるべきだ!!」と・・・。

  国沢光宏氏をはじめとする「ベストカー」などは、毎回のように「日本メーカーはコスト増を嫌がってターボ化しない!!」というプロパガンダを垂れ流し続け、それに感化されたであろうアホが私のブログにやってきて、「お前は間違っている、さっさとブログをやめろ!!」などなど言いたい放題でしたよ。カーメディアが何を報じていようが、自分の頭で考えているヤツこそがブログを書くべきで、国沢さんの100%受け売りに対して何も疑問に思わないような連中が首をつっこむべきではないと思うんですけどね。結局レクサスや日産が業を煮やして、露骨に下位グレードにターボ、上位グレードに自然吸気orHVを宛てがってくれたことで、「ターボって実は・・・」ということに気がつき始めたようです。

  そもそもターボエンジンって何?・・・ごくたまに本音で語るライターもいましたが、第一義にはメーカーの『利益を極大化する』エンジン『だった』と言えます。メルセデス、BMW、アウディにとっては単一のユニットに別のROMチューンをするだけで手軽にグレード分けができる『魔法の部品』でした。今でもBMWは320iと330iで同じユニットを使っていながら200万円近い価格差を作っています。もちろんROMチューン以外に、遮音材・吸音材・断熱材の量や、排気筒の本数が違ったりするわけですけども、昔みたいに1.6L、2.0L、2.2L、2.5L、3.0Lなど複数のエンジンを用意する必要がなくなりました。

  別にこれ自体は悪いことではないですけども、ユーザーの足元を見るような価格設定はさすがに心証が悪いと気づいたのか、BMW、アウディ以外のメーカーではあまりみられなくなりました。メーカーの自主規制は今後も進んでいくことでしょう。もはや少なくなったので敢えて言及する必要もないかもしれないですが、これまでのカーメディアが、このメーカーの利益ばかりを追求したエンジンを、「最先端だ!!」と伝えてしまうことは、やはりメーカーとユーザーの情報格差を『助長』していました(つまりモラルハザード)。

  2010年頃の段階で欧州に普及したターボエンジンの意義をしっかりと再定義して、著書やレビューなどで明確に発表していたライターが果たして存在したか?・・・この黒歴史(当時の無能ぶり)に立ち返ることなく、どのツラ下げてカーメディアの仕事を継続しているのでしょうか!?果たして彼らにVWや三菱の不手際を批判する資格はあるんだろうか(モラル崩壊の程度は同次元)!?と思う次第です。

  もし現在のカーメディアがいくらかマシになって、少しはまともに機能しているのであれば、日本市場で流通するエンジン(内燃機関)を特徴ごとに、例えば5種類に分類してその特徴を説明するべきだと思います(大人の事情でできねーとは思うけど)。5種類とは「低回転ターボ」「高回転ターボ/NA」「大排気量」「ミラーサイクル/アトキンソンサイクル」「ディーゼルターボ」です。各エンジンはおおよそメーカーの方針に従ってこのどれかに属するように設計されているはずなんですが、中には分類不能なものもあります。例えばマツダの1.3Lや1.5Lの4気筒など(これは手抜き?)。

  それぞれ概要を説明すると、「低回転ターボ」とは比較的にボデー重量があるモデルに使われるタイプのエンジンで、代表的なのがBMWのX1、スバルレヴォーグ、メルセデスAクラスに使われる排気量が小さい方のものです。BMWだと1.5L直3ターボ、スバルだと1.6L直4ターボ、メルセデスも1.6L直4ターボで、どちらも出力のピーク時の回転数が4400rpm、4800rpm、5000rpm程度と低く設定されています。大まかに5000rpm以下のガソリンターボはこれに分類していいと思います。主な特徴はNAと比べて低回転でトルクが豊富なことです。しかし微低速域で重量ボデーを動かす際(駐停車時)にやや欠点が露出します。これらのエンジンを1600kg以上あるモデルに充てがうと、やはり走行性能そのものに不満が出ます。1700kg以上になるとそれが顕著になります。あまり言いたくはないですが「貧乏くさい」ユニットだなー・・・と。

  2つ目の「高回転ターボ/NA」は主に高性能なスポーツモデルに使われるエンジンです。NAだと7000rpm以上、ターボでも6000rpm以上をピークにしているエンジンはこれに分類されます。NAだと
アウディの「EA824-4.2FSI(8200rpm)」
フォードの「5.2Voodoo(7500rpm)」
レクサスの「2UR-GSE(7100rpm)」
日産の「VQ37VHR(7400rpm)」
マツダの「P5-VP・RS(7000rpm)」
スズキの「M16A(6900rpm)」が挙げられます。

ターボだと
ジャガー(6500rpm)
ポルシェ(6500rpm)
アルファロメオ(6500rpm)
日産(6800rpm&6400rpm)
スバルEJ20DIT(6500rpm)
三菱(6500rpm)
ホンダ(6500rpm)
アウディ(6100rpm)
AMG(6250rpm)
フォード(6000rpm)などなど。

  他にフェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンなどのスーパーカーブランドが当てはまります。それらを除いた1000万円以下のモデルを扱っているのに、ここに出てこないブランドは間違っても官能とは言えないはずなんです。逆にこのリストにあるエンジンを搭載するモデル選べば、それはカーメディアが賞賛する「価値ある」クルマです。それなのに日本のカーメディアに最も多く登場し、輸入車ブランドの売り上げ1〜3位に鎮座する著名なドイツブランドの名前がいずれも出てきません。失礼を承知で言うとポルシェとアウディRS以外のドイツブランドはもはや「スポーティ基準」で語る価値なしです。他にもボルボやPSAなども。それなのに「欧州ブランドの官能」とか言われてもさ・・・変態にはついていけねーよ。

  まあエンジンは「高回転」だけが全てではないです。フォード以外は全く高回転エンジンが作れていないアメリカのブランドが存在感を発揮するのが、3つ目の「大排気量」です。特にクライスラーやGMは8気筒で『OHV』という吸排気システムを積んだエンジンを使います。OHVというと70年代の日本車に使われていた旧式の吸排気システムが連想されるようで、カーメディアでもしばしばこれらアメリカの大排気量エンジンを見下すような意見がみられます(いや当たり前のように横行してます)。蛇足ながら付け加えると、4気筒が主流だった日本車のエンジンでは、80年代から吸排気弁を連動させるカムシャフトが備わるのが主流になり、1本シャフトのユニットを「SOHC」、2本シャフトを「DOHC」と呼称しました。当然にDOHCの方がハイテクで、SOHCエンジンを時代遅れ!!みたいに揶揄するのが、残念ながら90年代頃の日本のクルマ文化の一部でした。

  そんな中で、今もOHVが現役のアメリカのエンジンに対して、「正しい対処法」がわかっていないライターが多すぎる気がします。さらにコルベットのユーザーがアメ車の雑誌で「OHVをナメるなよ!!」みたいなことをおっしゃってたりします。アメリカ車を専門に扱う雑誌でもその次元なのか!?・・・これには唖然としましたね(もっとプライド持てよ!!)。クライスラーやGMがOHVのまま使い続けるのは、簡単に言えばカムシャフト機構など不要だからです。

  日本車や欧州車のように小さくてセコイいエンジンには『DOHC』化による高回転高出力化は必須なのかもしれないですが、低速から中高速まで過不足なくパワーが出せる大排気量エンジンにとってそんな小手先の技術などどうでもいいことです。それでは日本や欧州のV8がなぜ『DOHC』化しているかというと、簡単にいうと、「スーパーカーへのコンプレックスの現れ」だと思いますね。400ps、500ps、600psといったインパクトのある数字をスペック表に載せたいだけ。カーメディアもアメ車雑誌もコルベットユーザーも誰もそれを疑問に思わないのか!?クライスラーもGMもそんな馬鹿じゃないって・・・。

  4つ目の「ミラーサイクル/アトキンソンサイクル」とは、それほど大きな出力を必要としない小型車で、CVTを連動させて低燃費を実現させたり、HV用の発電モジュールに使うために、熱効率を理論的に極大化した内燃機関です。トヨタやホンダが実用化しているエンジンでは40%以上の熱効率を達成しているようです。ここでもまた疑念が湧きます。カーメディアがこれまでユーザーに、欧州車におけるガソリンターボの普及は、コストをかけることによってより「高効率」なエンジンを生み出すため!!と説明してきました。しかし市販車では世界最高を競うトヨタやホンダのエンジンは自然吸気(NA)エンジンです。つまり全てのターボエンジンは「高効率」という基準において、自然吸気エンジンに負けているのです。

  エンジンの高効率化には、結果的にほとんど寄与していないのに、無理にターボ化を推進するメリットって一体なんなんだ? モデルによって事情は変わってくるとは思いますが、考えられるのは「スペック上の高性能化を図り商品力をあげること」もしくは「6気筒エンジンを4気筒で代替することでコストを下げること」の2つです。例えば1.6L直4ターボで平均的なスペックとして、最大トルクは「25kg・m」程度になります。これをカーメディアは何のためらいもなく、「2.5L自然吸気と同じ性能」と説明します。アホか!!と言いたくなりますけど、これに騙される人がどうやらめちゃくちゃたくさんいるんですよ。私のブログにも「ポロGTIは2.5L自然吸気と同等の性能で、燃費は1.4L級!!日本車にこれに勝てるエンジンあるの!?」とかコメントしてきた輩がいましたね。これはもう末期症状なので、死ぬまでVWとカーメディアに詐欺られておけばいいんじゃない・・・。

  さて最後の5つ目は「ディーゼル」です。もはや1000万円以下の欧州車が日本で商品力を発揮できるエンジンはこれだけかもしれないですね。日本ではマツダが非常に優れたディーゼルを作ったことが有名ですが、2012年から日本にも投入されたマツダの新型ディーゼルの優位性は、わずか5年でほとんど無くなってしまいました。マツダよりも先に日本でディーゼルを展開していたメルセデスやBMWの2012年当時のエンジンは、お世辞にも褒められたものではなかったですが、マツダエンジンが登場するや、その圧倒的な「静粛性」と「高回転設計」は、あっという間に分析されてしまったようで、現行Eクラスから投入されたメルセデスの新しいディーゼルや、2017年モデルから登場したBMWの新型モジュラー・ディーゼルは、マツダディーゼルのコピーのように静かで高回転になりました。PSAも静かですし、ボルボやジャガーが静かになるのも時間の問題でしょうか。

  ディーゼルのメリットは、低回転ガソリンターボよりもさらに優れた低速トルクと経済性の高さ(ハイオクと軽油の価格差)です。これだけは割とまともにユーザーにその長所が伝わっています。BMW、メルセデス、マツダや他の欧州ブランドにとっても『生命線』と言えるエンジンなので、カーメディアもユーザーに対して誠実になったのでしょうか? EU圏内の約50%のクルマがこのタイプのエンジンを使っていると言われています。賢いEUのユーザーが選ぶだけあって、それだけ他のエンジンと比べても「合理的」な設計だと言えるのかもしれません。

  カーメディアはなかなかこの5種類のエンジンを適切に説明してくれないですから、これから車を検討される方は、クルマのイメージに合ったエンジンを選んで欲しいと思います。

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↓3年落ち、走行10000kmで300万円は安いかも。
  

  

  

2017年4月29日土曜日

珍車登場!! 「アウトランダーPHEV・S」479万円・19.2km/L

  日本のカーメディアがほとんど報じないことですけども、三菱自動車は海外ではとても人気です。特にアメリカやドイツなど自動車先進国では大人気です。かつては旧通産省の言いなり(自衛隊から随意契約取るため?)になり、「三菱は国家なり」という社是を生み出す「国粋主義的」な立ち位置から、マスコミに嫌われているみたいですけど、率先して貿易摩擦解消のために世界中に工場を建てたり、ヒュンダイ/プロトン/一汽/上汽といったアジアの新興メーカーから、フィアット/VW/BMWといった欧州の「どん詰まりメーカー」にまで幅広く技術供与を行い、外務省とも良好な関係にあったとか・・・。

  そんな三菱自動車ですが、「国粋」ゆえにか、本体の三菱重工の意向もあってか、2000年頃に巻き起こった、業界再編の流れに乗ることもなく、現在も年産100~150万台規模で推移していて、「組み立て」に関しては中堅規模に甘んじています。当然に米国、豪州、オランダの工場にサプライチェーンを伸ばすバブル時代の手法は、「IT&チャイナ」の時代には時代遅れもいいところで、次々と工場を閉鎖しています。アメリカでの生産は昨年で完全に終了していて、フォードが日本から撤退して極東&ASEANの「ローカル」に集約させています。三菱も競争が激しい米国から撤退の意向を持っているようですが、三菱がこれまで培ってきた「高性能」なイメージはそう簡単には北米から消えずに、地元のディーラーからの熱いラブコールで新型車投入が全くないままに年間10万台超の販売を続けています。

  ドイツでも相変わらずの人気です。日本では知らない人も多い見たいですが、ドイツのカーメディアを読んでいると、三菱のAWDはやはりアウディクワトロの上を行く!!みたいな絶賛記事が出てきます。ドイツ国内でユーザー評価による「品質の高いメーカー・ベスト5」に入るのは、メルセデス、トヨタ、マツダ、三菱、ポルシェ。「三菱inドイツ」では「水島のランサー」「岡崎のRVR」「岐阜のパジェロ」「チョンブリのトライトン」 世界的に有名な「三菱・四天王」が一堂に会しています。この4モデルの実力を知らないで、「ドイツ車はやっぱすごい!!」とかステレオタイプに言ってる日本のオッサンはマジで恥ずかしい・・・本当はアフリカ製なのに。

  三菱自動車を安易に批判する一般人やカーメディアに言いたいのは、三菱の直噴ターボがなければ、VW、BMW、フィアット、PSAは全て経営が行き詰まっていたと思います。しかし欧州メーカーを追い詰める可能性があったヒュンダイや中国ブランドのほぼ全てが三菱設計のエンジンを使っています。メルセデスやスマートのFFモデルも三菱の設計を使って作っています。そして北米で圧倒的な販売を誇るピックアップトラック3シリーズを開発したのは、フォードとGM。それからクライスラー・・・ではなくて三菱です。・・・そんなことを知ってか知らずかわかりませんが、「もう三菱は退場でいいよ!!」とか年配のオッサンが言ってたりすると、こんな「アホ」が偉そうに威張っているから日本社会はダメなんだろうなーと憂鬱な気分になります。世界中のメーカーが三菱の技術を理解して、クルマを作っているのに、日本のオッサンはわかってない・・・なんて。

  さて右ハンドル国ということもあって、イギリスで最も売れている「プラグイン・ハイブリッド」となっている三菱アウトランダーPHEVに、最上級モデルの「Sエディション」が設定されました。価格はなんと479万円。レクサスを除く日本メーカーのブランドで四捨五入して500万円という価格が成立するモデルは、そう多くはなく、スーパースポーツやインフィニティ車、アキュラ車を除けば、マジェスタ、クラウン、アルファード/ヴェルファイア、ハリアー、フェアレディZ、エルグランドくらいしかないのに!!世間では320万円のアルファードに乗っている奥様がセレブ顔しちゃうというのに、479万円なんて!!贅沢すぎるーーー。

  これはまさに例の「珍車」ですねー。俗にいう「三菱だから存在するクルマ」ってやつです。旧財閥系の三菱は、三菱商事、三菱東京UFJ、三菱地所、三菱重工、三菱電気、三菱ケミカルから・・・三菱鉛筆まで東証に上場しているだけで18社もありますが、これらの従業員が乗るクルマとされる、やたらハイソサイエティなモデルです。代表的なのが、メルセデスと互角の性能を誇ったと言われる「デボネア」。かつては「デボネアAMG」というモデルもありました。AMGってもちろんあのメルセデスの手作りエンジンファクトリー&チューニング部門のAMGです。「珍車」でしょ!!

  この「アウトランダーPHEV Sエディション」もなかなかですよ。なんで479万円もするのか!? ベースモデルにオリジナルパーツをあれこれ付けました!!みたいな「デコ仕様」という訳ではなくて、相当に中身に手を入れています。479万円ですから当然ながら「衝突安全ブレーキ」が付きます。圧倒的なバッテリー容量を誇るPHEVですから、できることですけども、「エンジンかからないボタン」というのが付きました。夜中にGT-Rのエンジン掛けると近所に気まずいですよね。スーパーカーのユーザーもご近所トラブルを防ぐために、自宅から離れたガレージに保管していてそこまで二輪車かセカンドカーで行く人も多いのだとか。

  それだけじゃないです。サスペンションに付くダンパー(ショックアブソーバー)に、ドイツのビルシュタイン社の専用チューニングのものを装備。一体何がしたいんだ!?「最強のSUV」でも作ろうというのか? 確かにベース車のアウトランダーはSUVとしてはボデー剛性も高く、衝突安全基準でも好成績を収めていて、JNCAPの乗員保護93.17はなかなか凄まじい得点です。ちなみに同クラスのBMW・X1は80.53という軽自動車並みです(ここだけの話だけどBMWに喜んで乗るやつはアホ)。

  アウトランダーには、ランエボ譲りの「アクティブ・ヨー・コントロール(AYC)」が搭載されていて、これは今でも世界最先端のトラクションコントロール機能で、日産の「ATTESA-ETS」やホンダの「SH-AWD」やマツダの「Gベクタリング」など日本メーカーが熱心に開発しているセンサーを張り巡らせて、AI的自動運転の要領で外輪の増幅トルクによって運転を支援するシルテムですが、三菱のAYCが圧倒的によく曲がる(高い完成度)と評判です。日本のAWDに乗ってしまうと、BMWやメルセデスなんて・・・何の技術もないなーってわかる。三菱はこの「Sエディション」でドイツメーカーの弱点を突いて勝負してきたんですね。早く英国メディアの「トップギア」で限界性能をチェックしてもらいたいものですねー。

↓米国メディアです。三菱は撤退したいはずなのに、ユーザーは盛り上がってます。

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モーターファン別冊 ニューモデル速報 第517弾 新型アウトランダーPHEV&アウトランダーのすべて

2017年4月26日水曜日

どこから上が「高級車」なのか!?

  世界はすっかり「AI」とか言っている時代に「高級車」・・・完全に時代遅れな気もしますが、家具、腕時計、紳士服でもそうですが「高級」というファクターがついている限りは、自動車産業の全体が一気にコモディティ化することを防げます。しばらくは「日本製」「イタリア製」「ドイツ製」が楽しめるのかなー。

  「どこから上が『高級車』なのか!?」例えばメルセデスEクラスはどうなの?・・・は?高級車に決まってんじゃん。中国工場がメインで作られているクルマですけども、「ドイツ製」と遜色ない出来栄えですし、そこらへんの「日本製」よりもずっといい感じの存在感があるし。メルセデスもユーザーが期待している姿をスマートにキャッチアップしていて憎たらしいくらいですわ。「自動車業界のアップル」という表現がハマってます。

  「日本製」「イタリア製」「ドイツ製」なら高級車なのか? そう簡単に定義できればいいのですけども、日本国内で販売される軽自動車やそれに準ずるAセグ車はこの3地域のものがたくさん供給されています。もちろんフランス、タイ、インド、ハンガリーからも輸入されてます。日本の某有名コンサルタントの最新刊でドイツの自動車産業についてザックリ語っていて、世界のモジュラーのデファクトを握ったボッシュとコンチネンタル、もう一方で徹底したモジュラーメーカーのVWが両翼となって、世界最先端の競争力を保っている・・・ほー。

  ドイツの自動車産業は「高級車」も「大衆車」も作れる。「ドイツだから高級車」という固定概念を否定する必要はないですけども、実際にはドイツの底力は「安価なクルマ」を作る力にあると分析しています。日本のカーメディアから語られる姿とはだいぶ違いますね・・・いや、もうアイツらはほうっておきましょう。確かにVWはトヨタやマツダが参入できない限界市場にも突入できています。自動車技術だけを比べれば、VWもマツダもトヨタも似たり寄ったり何ですけど、インド、パキスタン、バングラディシュの20億人近い市場に突入しているのはVWだけです。

  人口ベースではEUやASEANの4倍の規模を持つ南アジア市場ですが、日本メーカーではスズキ系列の「マルチ」が一応トップシェアを持っています。外部が勝手なこと言いますけど、日系メーカーで一番マインドが「アレ」な日産が「ダットサン」という廉価ブランドで攻略に乗り出しています。VWが行くなら俺らも行く!!そういう「指向性」という意味では、日産が一番熱くて、マツダがまるっきりダメ・・・。あくまで想像ですけども。いやいやマツダは「鈍い」から好きなんですけどね。

  結局のところOECD諸国に自動車を輸出するなんて、自動車産業をこれから伸ばそうという新興国でも比較的に参入障壁は低いのだと思います。日本市場でトヨタとガチンコで「価格&性能」競争を繰り広げれば、ほぼほぼ撃沈するでしょうけども、向こう見ずな経営者が、破天荒なコンセプトで高級車もしくはハイパーなスポーツカーでも作りあげて、ワンオフで納品すれば・・・多分100台くらいは売れると思います。けども日本で300万円くらいするプリウスをインドに持っていっても現状では商売にはならないです。

  ドイツの俊英メーカーVWは、トヨタのマーケティングを完全に出し抜いてインド進出を果たしています。中国でも圧倒的に優位に立っていますし、地政学的には絶望的に思える韓国市場でも日本メーカーを出し抜いちゃっています。それを日本のトップクラスのコンサルタントが激賞なのかステレオタイプなのかわからないけども評価しているんです!!つーことで、冒頭に掲げた「高級車」=日本、イタリア、ドイツ製という考えは・・・どうやら間違っていたようですね。

  


  

  

2017年4月20日木曜日

レクサス という異文化実験はいつまで続くのか?

  米国のジャーナリスト・トマス=フリードマンがグローバリゼーションを語った名著に「レクサスとオリーブの木」のタイトルにもなっているレクサス。街にマクドナルドが建っていてレクサスが走るような水準の国ならば、紛争の解決手段に内戦や侵略戦争を選ぶ理由がなくなる!!そんな豊かさの象徴だとフリードマンは言っています。

  このクルマはメルセデスでもBMWでもアウディでもない・・・レクサスだ!!同年式のライバル車には絶対に「乗り心地」「静音性」つまりNVHでは負けない!!という「志」の高さを実際に感じるだけで、レクサスのファンになってしまう人の気持ちはわかります。トマス=フリードマンも他の高級ブランドをあざ笑うようなレクサスの精度の高さ!!これこそがグローバリゼーションを推し進める「圧倒的な魔力」なのだと定義します。

  レクサスは世界を覆う「怪物」として1989年からの四半世紀を闊歩してきたにもかかわらず、「レクサスにはアイデンティティが足りない」として、これまでの「機能性」から、デザインを中心とした「アイコニック」なブランドイメージを発信するようになりました。まるで「機能性」だけではマヌケなユーザーにまで車の魅力が伝わらないから、とにかくギラギラさせよう!!「機能性」におカネをかけるよりも「外観」におカネをかける方が売り上げに与えるインパクトは確実に大きくなる!!みたいなことをコンサルタント会社がトヨタに進言しているのかも。



  そんな過渡期にあるレクサスが新たなデザイン・コンセプトを取り入れてから導入されたモデルは、果たしてフリードマンが脅威を感じた「世界最強」の姿なのか? 見た目で判断するのはやや愚かかもしれないですけど、例えば上の動画のレクサスRXなんて、これ「テスラの新型です!!」と言われても納得しちゃいます。ヘッドライトだけ妙にトヨタっぽい「一重」まぶたなんだすけども、あとはスカート部分だけやたらとメッキ仕立てになっていて、フルエアロのオプションで100万円くらいふんだくるという戦略が・・・。

  イメージカラーとしてシルバー、メタリック、チタンを配置して、どこまでも続くハイウェイを疾駆する「トランス・コンチネンタル」な長距離ピープルムーバーを想起させるデザインです。「走るジュラルミン」。これがゴチャゴチャした日中の混雑した日本の街並みには似合わない!!ってことはないですけども、結果的に日本車が培ってきた伝統をぶっ壊すことに執念を燃やす最近のトヨタが考えていることは、どうやら・・・日々クルマの良し悪しをチマチマと論じているクルマバカの頭上はるか上空を超えて「何か」を引き起こそうという「遠謀」に思えて仕方ないです。

  世界のどこに持っていったらレクサスRXは輝くのか?・・・「東京」「名古屋」「福岡」といった日本経済を牽引する活気のある大都市の中心部も、街並みにワイルドさが乏しいのでこのデザインはどうもハマらない。ニューヨーク、パリ、ロンドンといったそれなりに年月を重ねてきた大都市よりも、シンガポールやドバイ、香港といった新興の国際色が豊かな都市がちょうどいいかも。これらの都市が「アジアの熱風」として、世界中の自動車ブランドを集めて、東京MSよりも大規模なイベントを開く時代に、そこに集まった有名ブランドの中で最も「熱い」存在でいたい!!とトヨタが考えているならば、新しいレクサスのコンセプトはかなり上手くできているんじゃないでしょうか?(欧州では苦戦するでしょうけど)

  トヨタっていつからそんなに「デカい絵」が描けるメーカーだったの!!(20年辛抱してHVの権威になったじゃん)。もちろん火をつけるライバルがいたんでしょうね・・・下の動画はシンガポールだそうですが、なんじゃこりゃ!!日本でもこんな光景が見られないよなー。この光景がミュンヘンやシュツットガルトだったら、別の意味で面白いけど・・・。


 
   話は変わりますが、レクサスGSが廃止されるみたいです。北米や中国では4.9m級のフルサイズセダンとしてカムリがベースのレクサスESが販売されていて、これが日本にもGSの代わりに導入されると報じられています。ベースのカムリも北米で新型が発表されてあまりのイメチェンぶりが衝撃的です。やはり「一重」まぶたのヘッドライトなんですね。メルセデス、スバル、マツダのような「腫れぼったい」まぶたはどうも女々しく見えますけども。そしてこれもまた「テスラの新型です!!」と言われたら・・・ほぼ信じてしまうレベル。そして各部には最近の「破天荒デザイン」なトヨタ車のデザインエッセンスが散りばめられています。レクサスISのサイドライン、SAIのテールランプ、C-HRのCピラー周りなどなど。日本でも年内に発売でしょうか・・・マツダの新型アテンザ(4代目)とガチンコ対決!?

  
  メルセデスSクラスをなぎ倒すところから始まったレクサスの歴史ですが、「Sクラスと肩を並べたLS」「BMW的な要素を追求したIS、RC、RC-F」「アストンマーティンやジャガーをイメージしたLC」「ランドローバーを取り込むLX」「マツダを叩くESとNX」「アジアの風RX」・・・レクサスに行けば世界の高級車はなんでもありますよ!!無計画に見えてしっかりと際立ったラインナップを揃えているブランドなんですねー。


2017年4月17日月曜日

BMW と マツダ がちょいダメな理由

  もう一回買って見ようかな? ・・・いやでもね〜。そんな余計な思惑が入ってしまうブランドの代表格となっているのがBMWとマツダ(じゃないですか?)。短時間の試乗で良さがすぐにわかる両ブランド・・・以前ならマツダの方がアクセルもハンドリングもクイックさが際立っていてとんがっていた印象ですけど、最近ではどちらも「ニュートラル」なレスポンスにこだわっているようで、そうなってくるとFRのBMWの方がとりあえず上手く仕上がるみたいです。現状のマツダは勝ち目がない戦い!?いやいやFFのBMWになら勝ててるかな!?

  カーメディアは盛んにBMWとマツダは「他のブランドとは違う!!」みたいなことを言ってますけども、モデルによっては他のブランド(ホンダ、トヨタ、メルセデス、VW、ボルボなど)のライバル車種に負けていると思われるモデル&グレードも結構あります。・・・それが結構問題じゃないか?と思うんですよ。BMWやマツダの新車を「買う」という行為は・・・世間に「私はクルマとドライブがメチャクチャ好きです!!」と宣言するみたいなものだと思うのですけど、最近のモデルは特徴がわかりづらいので・・・よっぽど感性が研ぎ澄まされている人じゃないと安易に手を出してはいけない!!少なくとも320i非Mスポと420iMスポを乗り比べて、「全然真逆のクルマだ!!」と自信を持って叫べるくらいじゃないと厳しい気がします。

  必ずしも420iMスポが「正解です」という単純な話ではなくて、320i非Mスポだって良いところはいくつもあるんです。どんなところが良いか?端的に申しますと、トヨタにプレミオというミドルセダンがあります。1.5〜2Lの自然吸気&CVTで乗り心地はクラスのレベルを超えた非常に当たりの柔らかさを感じるモデル。その乗り心地は車重1250kgレベルのクルマとしては驚異的な水準にあります。トヨタの階級の中では、カムリ、マークX、クラウン、マジェスタへと車重が上がるにつれ磨きがかかります。・・・で320i非Mスポは完全に他所ものなんですけど、このグループの一員に混ざってもやっていけるんじゃないか?と私は感じたんですよ。だけどこれ「タブー」なんですよね。

  カムリは違いますけど、プレミオ、マークX、クラウン、マジェスタはほぼ国内専売(一部香港輸出)ですから、乗り心地は相当にソフトに仕上がってます。他の国内メーカーは全てグローバルモデルですから、なかなか太刀打ちできないですけど、外様のはずのBMWがここまで「日本的」に仕上げたことに率直に感動するんですよ。BMWの本来のGTセダンのイメージに近いのはもちろん420iMスポの方なんですけども、なんかスゲーことを成し遂げているのは320i非Mスポじゃないか?と思っています。本来のBMWが良しとしていたことを全部すっ飛ばして、日本車の懐に飛び込んできた3シリーズなんですよ。ブレーキも効かないし、ハンドリングもアクセルのレスポンスもダルい、直進安定性も落ちてます。そこまでやらないと「トヨタの一員」にはなれないってことなんだと思います。ただし日産だけは信じられないけど両立させちゃってますが・・・。

  これマツダにも全く同じことが言えます。アテンザもアクセラもハンドリングはまろやかで、足回りもダイレクト感が減りました。マツダの場合はロードスターという「飛び道具」があるので、一般モデルでどれだけ日和ってもいいという論理が働いているのか、あるいはスポーティにこだわっている開発陣が、ロードスターのピュアスポーツ度ばかりに神経質になりすぎていて、基本設計はFFである一般モデルを過剰にスポーティに仕上げることに後ろ向きになっているのかなー・・・という感じがします。色々なメーカーの開発担当者が一堂に会したどっかの討論会で、マツダの代表が「人間は足で走るんだからスポーツカーはRWDしかありえない!!」と発言し、日産だか三菱の代表が「でも人間より犬の方が速い、だから速さを追求するならAWDだ」と反論されてました。

  BMWとマツダのスポーティ視点での「勝負モデル」を挙げるならば、「420iグランクーペMスポ」vs「アクセラセダン22XD・AWD」なんですけど、全然違うタイプなので、比較のしようもないですし、どーも噛み合ってないです。ただしどっちも買って損はないですね。どちらも気合は十分伝わってくるし、他のライバル関係を比較しても「このクルマじゃないと!!」と思わせるオンリーワンな要素もしっかりあります。おそらく2Lターボ車の中で過給を意識せずにナチュラルな乗り味で、さらにハンドリングも高いレベルにまとまった中型車という意味では「420iグランクーペMスポ」は最強(ベスト)でいいと思います。たとえスカイライン200t相手でも負けていないです。

  全くカーメディアでは盛り上がっていないですけども、アクセラ22XDのオーバースペック気味なユニットをMTで「ぶちかます」走りは、2002年を境にクリーンになってしまった日本メーカーからは感じ取れなくなった「ヤバい雰囲気」があります。そのクルマの名前が「ランサーエヴォリューション」やら「WRX」やらだったら乗る側もやや身構えますけども、いかにもファミリーカー的な雰囲気の「アクセラ」がここまで暴力的に加速する「ギャップ」がいいですし、さらにマツダらしくスバルや三菱よりもハンドリングのダイレクト感があるので体に伝わってくるエマージェンシーでアドレナリンが出る走りはなかなかエグい!!これはフェルトがステアリングに絡みついているようなフィールの「WRX・S4」なんかよりもよっぽど刺激的です。けどこれってさ・・・マツダじゃないよ。

  従来のマツダが好きな連中は「420iMスポ」が刺さりますし、BMWが好きな連中は「アクセラ22XD」のダイレクトで力強いフィールは好きなんじゃないですかね? なんでこうなっちゃうか?色々と理由を考えるとこれはBMWもマツダも「二流」だからじゃないか?と思うんです。パクるのが上手い!! これに対して「一流」とはどこか?わかりやすく挙げるならば、日産、ホンダ、ポルシェ。この3メーカーは、自己基準で絶対的な進化をするだけの「マテリアル」を持ってるから、GT-R、NSX、911ターボを作るし、スカイライン、シビックtypeR、マカンといった500~600万円クラスのモデルでも「さすがだな・・・」という足跡が残せるんでしょうね。

  BMWやマツダがこの3メーカーに対して負けを認めたわけではないですけども、バブル期から2000年頃までならまだしも、現在では立ち向かおうという気概がないですね。2000年代はまだ武器があったんですよ。「E90系Mスポ」VS「プレマシー」です。どっちもかなりイカれたクルマです。お世辞にも「いいクルマ」ではないですけども、トヨタはもちろん、日産やホンダにも絶対に作れないレベルのクルマです。先代のシビックtypeRの劣悪な乗り心地は「E90Mスポ」へのリスペクトでしょうし、日産もプレマシーをOEMするという決断をしました。認めてるんですよ。良い意味で「バカすぎ!!」です。徹底的に狂っているんですけど・・・当時のBMWとマツダは本気なんですよ。

  けど何を思ったのか、どちらもその武器が「間違っていた!!」とあっさり認めて、ブランドのコンテンツからあっさり消し去ります。何が狂っているか知りたい人は中古車屋に試乗に行ってみてください。どっちも相当な「珍車」です。その「地点」を知っているファンから見れば、現行モデルはどれも「守りに入っている」「リタイア世代向けに作ってんの?」とか穿った見方をしてしまうんです。ロードスターもM2も対象年齢は65歳以上じゃないの?


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↓BMWやマツダの後釜はジャガーかな!?