2013年7月22日月曜日

いきなりポルシェじゃまずいのか?

  クルマは「オモチャ」だ。せっかく大金を払って買うならば、一番気に入ったのに乗りたいものだ。経験者にアドバイスを求めれば、最初は国産車が無難だと誰にでもわかりそうな親切なコメントがもらえたりする。ただ「最初は・・・」ってなんだ? 

  昔みたいに乗りたいクルマがたくさんあって目移りする時代ならいざ知らず、今や新車販売ランキングを見渡しても乗りたいクルマなんてないし、年配の人々がやたらと崇拝する輸入車もぜんぜん欲しいクルマが見当たらない有様だ。だからこその「クルマ離れ」なわけだ・・・。

  クルマなんて生活に必要ない都市圏の住民にとって、まったく使わなくても毎月3万円程度経費がかかるわけだから、それこそ「あってもなくてもいい」程度のクルマが彼らに売れるわけがない。どうしてもこのクルマが欲しいと思わせて、初めて購入候補になりえる。

  まあ日本の自動車メーカーもそんな気まぐれでわがままなユーザーにわざわざ買ってほしいとは思っていないので、「ダサいクルマなんていらねえ」は全くの見当違いではある。日本の自動車メーカーが最優先に考えるのは、クルマが生活必需品の地域に住む人々のことだ。よって費用が抑えられる軽自動車のシェアが上がるのも当然のことだし、決して悪いことではない。千葉県の南端に出掛けていって「軽ばっかりだな・・・」なんてつぶやくのは世間知らずの恥ずかしいヤツのすることだ。

  自動車メーカーにほぼ見捨てられている、ということを都市の住民は少しは自覚すべきだと思う。自分達のことを真剣に考えてクルマを作ってくれるメーカーなんて無いということを・・・。それでも世界中探せば、願いを叶えてくれる素晴らしいメーカーが一つくらいはあるかもしれない(日本にはないが・・・)。じゃあ輸入車メーカーで都市の住民の要求を最大限に理解しているのはどこか?

  性能や価格をいろいろと考えた上で、最も日本の都市住民を幸せにしてくれる輸入車メーカーを独断と偏見で選ぶとすればそれは「ポルシェ」だ。バブルの頃のポルシェではなく、今のポルシェこそが最良ではないかと思うのだ。たしかに高級車の代名詞のようなブランドだけれども、その製品群はいろいろな意味で理にかなっている。あくまで「オモチャ」という視点を強調しての結果だが・・・。

  現在のポルシェはこだわりの設計のスポーツカー及び、高級なセダン(パナメーラー)とSUV(カイエン)を作っている。セダンとSUVに関しては無理にポルシェを選ぶ必要はない気がするが、スポーツカーに関してはやはり一日の長がある。

  クルマを「オモチャ」として購入するからには当然に、走らせるコースを想定して選ぶだろう。サーキットに通って全開走行を楽しむのもいいが、日本には大自然の懐に飛び込んでいける立派な高速道&自動車専用道がクモの糸のように張り巡らされている。これだけの良いドライブウェイを持ちながら、日本車にはその高低差溢れるコースを自在に走るクルマが実はあまり普及していない。勤勉と言うべきか、海外旅行好きと言うべきか日本人にはクルマ文化がなかなか根付かないようだ。

  ポルシェの入門モデルと言える「ボクスター」と「ケイマン」は新車で700万円程度するので決して安くはない。しかしこれらのクルマ以上に快適でかつコストパフォーマンスに優れたクルマは案外見当たらないのだ。ボクスター&ケイマンの特徴は大排気量NA(約300ps)で比較的軽量なボディを引っ張るタイプのスポーツカーだ。高低差のあるコースで登りも下りもトラクションが確保しやすいミッドシップ(運転席後方にエンジンがある)というだけで、日本車にはすでにライバル不在だ。ただ同等以上の性能を有する日本車もないことはないが、いずれも日本得意の4WDターボに限定されてしまう。

  日産GT-Rは世界最高レベルの性能を持っているが、購入費用はボクスターを軽く上回る。スバルWRXと三菱ランエボXは500万円以下で買えるお得さがあるが、デザインの平凡さに正直言って不満が残る。ボクスターに一番近いクルマがFR設計のフェアレディZだ。ただこのクルマはスカイライン譲りのヘビーな車重という難点があり、あくまでアメリカ向けに作られた大平原を疾駆するためのクルマであって、山登りは無理ではないが500万円の価格を考えるとライバルのケイマンを決定的に上回っているとは言い難い(下取りで価格差はほぼ埋まる)。

  スポーツカー以外にもなかなかのクルマはある。トヨタからマークXというセダンが発売されている。これの3.5Lモデルなら400万円程度で購入可能だ。このクルマはセダンでも比較的軽量で重心も低く作られていて、ドライビングを楽しめるクルマとして親しまれている。しかし国内専用モデルということで、足回りの洗練度に不満が残る。乗り心地はスポーツカーよりも良いのだが、その分踏ん張りが利かないので高速旋回時にはちょっとした恐怖が押し寄せる。これではポルシェと比較するには苦しい。

  この弱点を解消したモデルとして最近になってレクサスIS350Fスポーツという、有力なスポーツセダンが発売された。ただこちらは購入価格が600万円を超えてしまう上に、やはりポルシェよりも車重があるのが難点だ(もちろん良い点もたくさんある!内装の豪華さなど・・・)。デザインもいいので一番の対抗馬と言ってもいいクルマではあるが・・・。

  それにしても日本勢はなんでこんなに手薄なのか(人気輸入車なのに対抗モデルがないとは・・・)? それは今まで覇権を握っていた「あのメーカー」が2012年を持って、自慢の高出力スポーツカーをラインナップから落としてしまったからだ。まあ去年までは作っていたからまだまだ新古車がいくらかは流通していて、それを300万円程度で買う事は可能だ。それと入れ替わるようにトヨタとスバルが新型スポーツカーを発売してくれた。めちゃくちゃ頑張って拡販したせいで、そこいら中で見かけるクルマになってしまったが・・・

  結論を言うと、外国向けに日本メーカーが作ったスポーツカーよりもポルシェのほうが断然に費用対効果が高いのではないかということになってしまう。もちろんそれなりにお金があればの話だが・・・。

  

2013年7月16日火曜日

ところでクルマは何にしようかな・・・

  クルマ選びはとても楽しい。人によって「服」を選ぶみたいだとか、「馬」を選ぶみたいだとかいろいろ意見があるようだ。残念ながら日本車には「服」に相当するようなクルマが非常に少ない。最近になって新型アテンザと新型レクサスISが登場して「オシャレ」という意識も高まってはいるが、欧州のコミカルなデザインの小型車はなかなか見当たらない。

  BMWミニやシトロエンDS3のようなポップなデザインのクルマは確かにインパクトがるが、5年10年と乗り続ける気にはなかなかなれない。奇抜なデザインのクルマは大抵中身はごくごく普通だったりする。ほとんどはそのブランドの主力モデルと基本設計を同じにしているケースが多い。主力モデルがたくさん売れ過ぎて、デザインが飽きられないように別のパターンのボディを用意するからだ。よって「服」のクルマにはどうしても難点がある。2~3年で乗り換えるつもりの選び方な気がする。

  一方で「馬」基準でクルマを選ぶのは、割と長い年月同じクルマで過ごす人に向いていると言える。一口に「馬」と言っても「速い」「乗り心地がいい」「荷物が積める」「かっこいい」など幾つもの評価基準があって、この全てを同時に追い求めることはまずできない。それにストイックに相対的な評価に徹したところで、必ずしも理想の「馬」に出会えるとは限らなかったりする。

  もしかしたら納得できるクルマに巡り会えないかもしれない。実際に日本車のラインナップを見てもひと昔前に比べてトヨタ・アルテッツァのような「わかりやすい」クルマは減ってきている。失礼を承知で言うならば、日本車のほとんどは「馬」ではなく「牛」だ・・・。まあわざわざその「牛」と比べてMBやBMWは優れているとか、プロのライターが平気で書いていたりするほどに、日本のモータージャーナリズムは酷かったりします。

  じゃあ日本の「馬」とドイツの「馬」を比べたらどうなのか?とりあえずアメリカやオーストラリアで勝負している限りでは日本の「馬」が圧勝で、欧州や中国では互角くらいだ。いちいちオワコンの日本のジャーナリズムを参考にする必要はないと思う(彼らは世界の評価など気にも留めない)。強いていうなら、日本のジャーナリストがネチネチとイチャもんを付けるクルマ(日本車)はかなりの確率でいいクルマだ。そして彼らが挙って絶賛するクルマはたいして面白くないものが多いような気がする。

  とりあえず最初のクルマは日本の「馬」から選べばいいのかなという気がする。簡単に現行モデルの一覧を作ると、驚くべきことにたった16車種しかない。

トヨタ(5車種)・・・クラウンアスリート・マークX・レクサスIS・レクサスGS(2.5L・3.5L)
                                    86(2.0L)
日産(3車種)・・・フーガ・スカイライン(2.5L・3.7L)・フェアレディZ(3.7L)
ホンダ・・・なし
スバル(3車種)・・・レガシィ(2.5L・2.0Lターボ)・WRX(2.0Lターボ)・BRZ(2.0L)
マツダ(3車種)・・・アテンザ(2.2LDターボ)・MSアクセラ(2.3Lターボ)・ロードスター(2.0L)
三菱(2車種)・・・ランエボX(2.0Lターボ)・ギャランフォルティスRA(2.0Lターボ)

価格で比較すると86/BRZとマークX、レガシィがややお買い得か。それでも乗り出しで300万円は覚悟しなければならないので、輸入車の方が安いくらいかもしれない。ただしこの16台ならゴルフハイラインなんかには絶対に負けないほどの走行性能を持っている。ちょっと予算オーバーかもしれないが、出来たらこの16車種から選んでおくと後悔することが少ないように思う。これ以外にもGT-RやレクサスLSがあるがいくらなんでも最初のクルマに選ぶにはいくらなんでもハードルが高い気がする。



↓直4のハイブリッドは今のところ「馬」とは認めていません。重量があって高速を必死にガソリンで走るのはあまり意味がないように思います。
  


2013年7月12日金曜日

バカにされないクルマ? そんなミーハー視点ではクルマは楽しめない気が・・・

  あるクルマDVDの企画で「年収別のバカにされないクルマ」なんていう下世話な企画がありました。これだけのコーナータイトルをぶち上げておいて、どんなクルマを提案するつもりなのだろうかと、ついつい釣られてしまいました。出てくるジャーナリストは小沢コージ氏と河口まなぶ氏で、どちらも「ちょっと間ヌケ感」が漂う絶妙なキャラクターが初心者にとってはいくらか敷居が低くて、楽しく見ることができたのですが・・・。

  紹介されたクルマを見ると素人(私)にもやや「???」なところがありました。まずは年収の低い人はダイハツ・コペンとスズキ・スプラッシュなのだそうです。本体価格100万円台から探すという前提がかなり苦しい部分はあるようですが、なんか大事な所を間違ってしまっている気がするのは私だけでしょうか。いやいや突っ込みどころが満載すぎです。ただ初心者なのでなんとツッコンでいいかよくわからないのですが、一般人から見ればスプラッシュは女性向けコンパクトカーでしかないだろうし、コペンは一生懸命に「クルマ道楽」風といった印象が拭えないというのは素人過ぎる見方かもしれません。

  本体価格100万円台に限定して考えるとしたら、ギリギリでインプレッサやオーリスが買えるくらいです。そんなに選べるクルマがない中で、スズキスプラッシュなのでしょうが、デミオやヴィッツではダメなのかという気がしないでもないです。どちらも欧州で売れてるみたいですし。余談ですが10数年前なら100万円台でマークⅡが買えたみたいです。年配の方が「昔はみんなマークⅡとか乗ったのに今の若者は・・・」とか言ってたりしますが、マークⅡがワゴンR並みに安かったのだからそりゃ売れますよね・・・。

  小沢コージ氏はとても文才に恵まれた方でネット上のレビューもとても面白いのですが、彼が10年ほど前に出版した本(連載をまとめたもの)を読むと、これが目を疑うほどのミーハーぶりでビックリします。あえて車名は伏せますが、こんなクルマに夢中になっていた人が「バカにされないクルマ」とは笑止千万(失礼!)といった気もします。くわしくは「小沢コージのクルマ苑」をチェックしてみてください(もちろん面白いですよ)。

  とにかくまずは初心者が夢中になるようなクルマを紹介して、勢いでクルマを買わせるようになって初めてプロのモータージャーナリストじゃないでしょうか。このDVDに登場するクルマは他に、メルセデスCワゴン・シボレーカマロ・ポルシェ911(997型)・・・。何の「お導き」もありません。Cクラスはともかく、カマロや911なんてどっかの経験者が親切に先鞭を付けてくれない限り、意味不明すぎて買えないですよね。初心者がこのDVDを見たら「クルマって本当に終わってんな・・・」としか思わないでしょう。

  2010年(DVDの発売時期)ってそんなに不作だったのでしょうか?素直にVC36スカイラインクーペやホンダインスパイア、プジョークーペ407など夢中になれる素晴らしい3BOXカーが揃っていたように思います。結局は「時代性」なんだと思います。モータージャーナリストでさえも盲目になっている位だから(失礼!)、初心者がクルマが選べずに路頭に迷うのも無理ないです。この直後にスバルがインプレッサをFMCして状況はやや変わりましたが、やはり2010年の段階で初心者に「スカイラインやレガシィやアテンザに乗れ」っていう後押しがもっとあっても良かったように感じます。確かにリーマンショックとかありましたが・・・。



  
↓あらゆるガイドブックの中で一番詳しく調べることができるのでオススメです。
  

  

2013年7月6日土曜日

クルマって本当にお金がかかるだけの「屑」ですか?

  クルマでいろいろと旅行するようになって、いろいろと解ってきたことをこのブログでまとめていきたいと思います。これからクルマを買ってみようかなという人の背中を押せるような記事が書けるように頑張りたいと思います。



  まずそもそもクルマって都市に住んでいる人にとって必要か?という根本的な疑問があると思います。これは人によって考えが違うので、あくまで私の個人的な意見ですが、仕事が忙しい20歳代の内は「いらない」かもしれません。自動車保険の保険料も26歳までは結構高いです。仕事も若いうちはライバルが雑魚なので人一倍頑張るだけで簡単に評価されます。頑張りさえすればいいのですから、クルマなどにうつつを抜かさず真剣に仕事したらいいと思います。

  ただ30歳を過ぎると働き方も変わってきて、いろいろと悩みも増えてくる時期になってきます。このタイミングでクルマを購入して人生経験を広げていくと、それが仕事に上手くフィードバックされて、想像以上にクルマが好影響を与えてくれるのを実感できます。例えば、いろいろな土地を旅しても、行く先々で若い頃には見向きもしなかった「日本人の暮らしぶり」が見えてきます。

   夜中の東名高速を走れば、首都圏の生活を支えるためにどれだけの流通が必要なのかということに気付きます。交通の不便な温泉旅館を訪ねれば、「僻地のもてなし」を学ぶことができます。宣伝費をかけて新幹線で押し寄せてくる客をもてなす宿とは何もかもが違っていると思います。江戸時代の旅人が歩いた五街道を辿ることが出来るのもクルマならではです。

  私自身はドライブ旅行に出る度に全てが新鮮でとても貴重な体験ができていると思います。20歳代前半だったならおそらく気付きもしないで、帰ってきてしまったことでしょう。30歳を過ぎた今ならば、クルマを所有することはそれにかかる費用を考えても人生にとってハッキリをプラスだと断言できます。今のクルマをとても気に入っていますが、次はさらに凄いクルマに乗りたいという人もいるでしょうが、そういう人にとっては仕事のモチベーションになります。特に「歩合給」で働いている人や「起業家」にとっては最高のアイテムかもしれません。

  社会人生活も10年目に突入し、職場と自宅以外に行く所がない人というのはとてもストレスが溜まると思います。漫画喫茶・カラオケ・パチンコ・キャバクラといろいろな娯楽施設が今なお隆盛を極めるのもとても頷けます。クルマはそれらの代わりを担うことができます。中型以上のクルマを選べば、その居住性の良さはまるで部屋が1つ増えたみたいなものです。夜中にガラガラの幹線道路を走れば、最高のリラクゼーション空間になります。週末には温泉やペンションにも気軽に泊まりにいけます。最高の仕事をしようというならば、もはやクルマは必需品ではないかという気がします。

  私自身は経験から、「ゲーム」や「漫画」では最初の興奮は得られるかもしれませんが、本質的に幸せには結び付かないものだと結論しました。ゲームも漫画も全体像が見えてしまった時(やり終えてしまった時)に全てが終わってしまいます。あとには何も残らないので、予想以上の虚無感に襲われます。それが2度3度続くと、新たなゲームや漫画に人生の時間を注ぎ込みたいとは思わなくなりました。

  クルマという趣味は「効用」がとても長く続きます。見た事ない風景や、食べた事がないおいしいものは、ひっきりなしに出てきます。一度は通ってみたい道がまだまだ山ほどあります。それなのにこの前行ったばかりのところにまた行きたくなったりします。もちろんそれが、「ゲームや漫画」と「クルマ」とのコストの差になっているのだとは思いますが、それでもクルマの価値を考えると安すぎるくらいだと本気で思っています。


↓最近の日本車セダンの快適性は素晴らしいです。車格も立派なので高級旅館にも乗り付けられます。